第28回「カルシウム」

カルシウムは、金属元素の一種で、自然界に広く分布しています。ほとんどの食材に含まれており、通常の食生活を営んでいるかぎりは口からの摂取量が不足することはありません。摂取したカルシウムのごくわずかな量が、腸から吸収されます。そして、尿から常に排泄されます。人体内の代表的なミネラルの一つです。

体内には、約1㎏のカルシウムが存在します。その約99%は骨の中に存在し、1%は細胞内に存在します。血液中にはごくわずかの0.1%です。血中濃度は、カルシトニン、副甲状腺ホルモンというホルモンの作用で一定濃度に保たれています。
何かの健康トラブル(ホルモン系の病気など)で、血中のカルシウム濃度が高くなりすぎると、情緒不安定、不穏、錯乱などの精神症状が現れます。病気でなくても、ビタミンDの摂取過剰で、高カルシウム血症になることがあるので要注意です。

血中のカルシウム濃度が低下すると、けいれん発作が誘発されます。慢性的に低カルシウム血症の状態が続くと、爪が割れやすくなる、皮膚が乾燥し鱗状になるなどの症状が現れます。通常の食生活でのカルシウム欠乏はめったに起こりませんが、ダイエット中や成長期の子供は、あえてカルシウムを摂取するようにした方がいいかもしれません。

尚、体内のカルシウム総量は、腸から吸収された量と尿から排出された量のバランスで決まります。20歳代に体内カルシウム総量のピークを迎え、以後は徐々に減っていきます。減るペースが激しいと、中高年期に骨粗しょう症を発症します。これには、遺伝が大きく関与しています。

腸からの吸収には、活性型のビタミンDが必要です。ビタミンDが活性化するには、日に当たる必要があります。太陽の紫外線でビタミンDは活性化されるからです。

紫外線を避けたい人でも、ある程度の日光浴をしてほしいものです。