第18回「リコピン」
トマトの赤身の成分として、「リコピン」が話題になることが増えました。三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)以外で、健康に好影響を与える成分を総称して、第4栄養素と名付けていますので、リコピンは、第4栄養素の一つということになります。
リコピンは、カロチノイド色素の一種です。皆さんは、カロチノイドやフラボノイドなどの難しい単語をよく耳にされると思いますが、これらは植物などの赤や緑、黄、紫などの天然色素の成分だと思ってください。名前が異なるのは、化合物の基本骨格が異なるだけのことです。カロチノイド、フラボノイド、カロテン、テルペノイド、カルコン、ポリフェノールなどの名前を聞いたら、「ああ、天然色素の成分の一種のことね」くらいの認識で十分です。
これら天然色素は、人体内で抗酸化作用を有します。健康管理学的には、
- 酸化≒老化
- 酸化≒動脈硬化
- 酸化≒活性酸素障害≒発ガン
- 酸化≒紫外線障害≒シミ
とされていますので、それらを防止する成分と思ってくださればいいと思います。
リコピンは、1日に15㎎以上摂れば有効とされています。15㎎以上というのは、トマト大玉2個分になりますが、トマトジュースでいえば、160ml缶1本で十分です。
トマトジュースを飲む機会が増えそうですね。