第5回「テアニン」
テアニンにつきまして、今回は、四谷メディカルクリニックの風本医師のお話です。
私がまだ、中学2年生の頃。勉強に猛烈に励み出して、成績をグングン上げていた頃のお話です。
いつも家の台所にあった「玉露」を濃い目に抽出して飲んでいました。玉露を飲むと、妙に勉強に集中できて、記憶力が高まることに気づいていたのです。
プライベートドクターシステムを運営し始めた頃、経営者の多くが、いつも精神的に強い緊張状態にあることを知りました。多くの人が、睡眠薬や安定剤を常用しています。その姿を見ながら、安定剤に頼るより濃い緑茶を飲むのがいいですよ、とアドバイスしていたものです。
玉露などの濃い緑茶のことはいつも気にかかっていました。そんな矢先に、ある論文を目にしました。緑茶の成分であるテアニンに関する論文だったのです。テアニンを摂取して脳波のα波の変化を追うと、テアニンがリラックス効果と集中力向上効果をもたらしている、という論文です。私は、瞬間的に理解できました。「その効果に間違いはない。私の経験が物語っている」と。
尚、リラックスと集中は、いろいろな研究で表裏一体であることがわかっています。