第22回「イソフラボン」
和食生活においては、大豆の摂取量が多くなります。納豆、みそ汁、豆腐、豆乳、枝豆、油揚げなど・・・。調味料の醤油も、元は大豆です。
その大豆に多く含まれる第4栄養素成分が、イソフラボンです。当然、イソフラボンに関する否定的な情報、つまり、「健康に悪い」という話には緘口令が敷かれます。
あらゆる研究には、費用が掛かります。その研究費を誰が負担しているかという問題があります。その研究の成果により利益を得るところが、研究費を出していると思って差し支えありません。
「大豆イソフラボンに関して研究してほしい」と依頼して、その研究費を出した組織(企業など)があったとします。研究成果がその組織にとって好ましくなければ、その結果は世に出されず、伏せられたままになります。組織にとって好ましければ、喧伝されて、強く世に現れます。一方、研究している人は、次のように考えます。
「お金を出している人(スポンサー)が望んでいるような研究成果を出さないと、次の研究にお金を出してくれなくなる」
そういうわけで、何が真実で何がでたらめかがわからなくなります。
イソフラボンは、その好例です。
「イソフラボンは、女性ホルモン用の作用を持ち、更年期障害の予防、骨粗しょう症の予防、生活習慣病の予防、認知症の予防だけでなく、肌質を整える」と喧伝されていますが、その反対作用は伏せられています。反対作用とは、乳ガンの発生率が高まる、子供の背の伸びが悪くなる、などです。
この中で注意してほしいのは、子供の背の伸びに関する部分です。低身長治療を実施する現場では、「背の伸びが止まりゆく時期になったら、大豆摂取は控えるのがいい」というのは、経験的に間違いのない事実です。