第4栄養素こそが、健康のキーワード

三大栄養素といえば、炭水化物、タンパク質、脂質。それらは日ごろの食事で十分すぎるくらいとっています。その三大栄養素に次ぐ栄養素群こそが、体調、容姿、体力、意欲、長生きに差をつけるのです。その栄養素群を「第4栄養素」というのです。また、三大栄養素の中でも特に、多めに摂取すると、一定の健康効果を期待できるものも、第4栄養素に含めます。医者は診察室で、「サプリメントで治しなさい」とは言えませんが、「第4栄養素で治しなさい」なら言えるのです。

第4栄養素って何? サプリメントとどう違う?

健康管理をまじめに考える人は、「第4栄養素」という用語を積極的に用いてください。第4栄養素を巧みに利用する人は、健康で長生きしやすくなるのです。「サプリメント」ではなく、「第4栄養素」という語が品格の高さを表すのです。

タンパク質、炭水化物、脂質を三大栄養素といいます。飽食時代の今の日本では、この三大栄養素は日常生活で十分に摂取しています。その三大栄養素以外で、身体の状態に影響を与える栄養素がいろいろあります。それらの総称が、第4栄養素です。健康で長生きできるかどうかの戦いに、第4栄養素は大きな影響を与えるのです。「第4栄養素」を商品化したものが「サプリメント」です。

サプリメントに対して「あんなものは意味がない」「あんなものは嫌いだ」と主張する人がいます。「サプリメント」という商売臭い単語に拒否反応を示しているだけです。栄養成分の重要性は、皆が知っていますので、今後は、第4栄養素という単語を使ってほしいものです。サプリメントは、世界中の先進国中心に広く利用されるようになっています。世界の潮流を軽視してはいけません。
「サプリメントは効くのですか?」と医師に尋ねてみてください。「そんなものは関係ない。本当に効くのなら、薬になっている」と答える医師がいますが、それは思慮が足りない回答です。それに関連する話を述べましょう。

  • 「肉でも食って元気を出すか!」
  • 「夏バテ気味だ。ウナギでも食べて精をつけるぞ」
  • 「コーヒーでも飲んで眠気を覚ますか!」
  • 「寒いなあ。生姜湯でも飲んで身体を温めるか!」
  • 「しっかり食べなきゃ、元気が出でないぞ」
  • 「魚を食べれば、頭がよくなるよ」
  • 「酒でも飲んでぐっすり眠るか」
  • 「脂っこいものを食べると胃がもたれる。でもキャベツを一緒に食べると胃がすっきりする」
  • 「緑茶を飲むと心が落ち着く」

飲み食いが、身体に影響することは誰もが知っています。その飲食品に含まれる成分が、身体に作用しているのです。
その成分を抽出した結果、処方せんが必要な医薬品が誕生することがあります。医薬品になれば有難いのかというとそういうものではありません。
タイ原産のある植物がありました。地元の人たちは、胃の具合がよくなると言って、その植物を煎じて飲んでいました。効果は良好でアジア一帯に広まっていました。日本でも一般に利用されていました。ある製薬会社が、その有効成分を抽出してみました。そして、調査研究した結果、胃の症状に効くことが立証され、立派に「処方せん医薬品」として認可されました。タイ原産のその植物の成分が、正真正銘の医薬品になったのです。

それは望ましいことなのでしょうか? 
処方せん医薬品として認可された結果、一般の市販品にすることができなくなりました。つまり、医師の処方せんがないと、入手できなくなったのです。その成分を身体に活かすためには、医師の診察、指導が必要になった、ということなのです。
これは、嬉しい話でも何でもありません。製薬会社は医師の機嫌をとって、その薬を利用するようにお願いしますが、医師も腹に一物があり、そう簡単にその薬を使用しません。しかも、もっと効く医薬品が次々と認可されます。やがて、その薬は廃れていき、誰も利用しなくなりました。これは実話です。

広く普及して、すでに人々が、効果があると実感しているものは、成分研究を深めない方がいいのです。広く普及しているということは、効果を実感できる、ということです。そして、副作用的な心配もないということです。お金を出して入手して、広く利用されているものに、偽物はありません。効果を感じて、それを入手する価格が妥当であると思えば、自然に広がっていくのです。
世の中に自然に広がっていくものは、疑う必要はなく、保証も不要なのです。ある飲食品に対して、政府が何かの名称をつけて、その効果に関して政府保証を与えようとすることがあります。「特定保健用食品」などです。自然に広がりそうにないものに、その保証が必要なのです。企業と政府がタイアップした商品にすぎません。皆が効果を実感しているものに、政府保証は不要なのです。医薬品にしない方がいい、と考えるのももっともなことなのです。だから、「本当に効くなら、医薬品になっている」というのは、思慮不足の解答ということになります。

ビタミンやミネラルは、もちろん第4栄養素になります。繊維質も第4栄養素です。軟骨成分であるグルコサミンやコンドロイチンも第4栄養素です。「健康にいい」「何らかの効果がある」と言われているアスタキサンチン、イチョウ葉、βグルカンも第4栄養素です。
日常に、効果を感じているカフェインももちろん第4栄養素です。緑茶を飲むと心が落ち着くという人が多いのですが、その心の平穏をもたらす緑茶の成分であるテアニンも第4栄養素です。お茶に含まれるカテキンには、抗ウイルス作用があると噂されていますが、このカテキンも第4栄養素なのです。お茶でうがいしている人の姿を見たときは、「第4栄養素をうまく使っているな」と思わなければいけません。
伊豆諸島で栽培される明日葉から抽出されるカルコンには、脳機能維持の効果があるといわれているので、認知症予防効果があるかもしれない、と噂されています。カルコンも第4栄養素です。近年、カルコンが、血中のアディポネクチンを上昇させることが医学研究で証明されていますが、そんな証明にこだわる必要はありません。
朝鮮ニンジンを食べると精力が高まると噂されています。確かに朝鮮ニンジンから抽出されたVIP(vasoactiv intestinal polypeptide)を麻酔中のラットに投与すると、そのラットの陰茎は勃起します。しかし、そんな研究結果はどうでもいいのです。長年の歴史で、朝鮮ニンジンにはその効果があると、認識されているなら、朝鮮ニンジンには勃起力を高める成分が含まれており、それが第4栄養素である、ということでいいのです。

経験的に、効果を実感して、世に広まって、日常生活に取り入れられていることが大切で、医学根拠が云々という必要はありません。ただし、研究するとその成分が作用を持つことが証明されるのは間違いありません。
なお、アルギニン、グリシン、セリン、EPA、DHAなどは、三大栄養素の一つです。アルギニン、グリシン、セリンはタンパク質を構成するアミノ酸の一種ですし、EPA、DHAも脂質の一種です。しかし、これらは、単独でやや高濃度で利用すると、健康への影響が大きく現れるので第4栄養素に加えます。